喜楽湯の番頭ねこ〝タタミ〟くん
埼玉県川口市の住宅街に溶け込むように佇んでいる、銭湯「喜楽湯」。1950年代から営業が続けられ、これまでに経営が何度か変わり、平成24年に浴室・脱衣場が一新されていますが、川口のお風呂屋さんとして古くから親しまれ続けている、いわゆる町の銭湯です。
この喜楽湯で暮らしているのが、番頭ねこの〝タタミ〟くん。キジトラで人懐っこい彼は、お客さんの人気物になっていますが、彼がここで暮らすようになったキッカケは、タイミングぴったりのある偶然だったようです。
〝タタミ〟くんがここで暮らし始めたのは、約5年前のこと。喜楽湯では、〝タタミ〟くんの前に一時期だけねこを預かっていた時期があり、そのねこが飼い主の元に戻った後、スタッフが誰ともなくねこを飼おう、と言いだしたのだとか。そして、保健所に保護ねこをもらいに行こうとしていた、まさにその日。当時銭湯の向いにあった畳屋の女将さんに「野良猫が庭で2匹子供を産んだんだけど」と呼び止められ出会ったのが、〝タタミ〟くん。
その日(2016年9月)以来、喜楽湯の番頭としてスタッフとお客さんに愛され続けているのです。ちなみに、もう一匹の子も近所で飼われているのだとか。
仔猫の頃からお客さんなど、様々な人に囲まれて育っているため、人見知りもほとんどしないという〝タタミ〟くんですが、警戒心が無さすぎで、来店したお客さんのクルマの上に乗ったまま、クルマが発進してしまったこともあるのだとか。幸いその時は、すぐ気づいたそうですが、行方不明になりSNSなどで捜索したことも。
と聞くと行動半期が広そうにも思えますが、タタミくんの行動範囲は喜楽湯の施設内で、駐車場から外にはほとんどでることはないのだそうです。
写真&文/近藤浩之
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