「もともと〝ドッポ〟くんという先代のミュージアムキャットがいました。この辺で生活していた地域ねこだったのですが、怪我をきっかけに当館向かいの和食屋さんがお世話をし始め、当館にも出入りするようになりました。とても人懐っこい性格で訪れるお客さんにも愛されていましたが、約10年くらい前に亡くなりそれからミュージアムキャットは不在のままでした。」

「北鎌倉近辺にはカフェに看板ねこがいたり、お寺でお世話をしているねこがいたりとねこが多く住む地域です。葉祥明さんの作品は犬のイメージが強いとは思いますが、ねこをテーマにした絵本などもあり、その原画展を開催する際、北鎌倉のお寺や飲食店・雑貨屋さんを巡る、ねこスタンプラリーを企画したことがありました」

「その際、よくよく考えてみたらうちにはミュージアムキャットがいないとなり、山梨県で保護活動をされている方を友人伝いに紹介して貰い〝絵夢〟くんに出会うことになります。」

「大きな目がキラキラと耳も大きく優雅で可愛らしく、信じて貰えないかもしれませんが初めて会った瞬間にこの子にしようと引き取りを決意しました。美術館なので名前には『絵』という字を付け、絵に夢や想いをのせるという意味合いで〝絵夢〟と名付けることにしました。
〝絵夢〟くんは天気が良いと外で遊び、天気が悪いと家にいます。行動だけでなく優しい性格も含め、ほんと人間のようなねこです。」